行政処分取消請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所札幌高等裁判所
事件番号令和4(行コ)1
判決日2024-10-18
分類行政
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれに関する当事者の主張
(1) 本件処分が銃刀法11条1項1号の要件を充足しているか(争点①)
(控訴人の主張)
本件現場の付近には、別紙2及び別紙3『処分関係記録を基に公安委員会が
認定した本件現場の概念図』のとおり、ライフル銃の弾丸が到達する範囲内に
5軒の建物(本件建物、本件一般住宅、本件物置、本件空き家及び e会館。以
下、これらの建物を併せて「本件周辺建物5軒」という。)が存在しており、
誤射や跳弾によって本件周辺建物5軒に弾丸が到達するおそれがあった。
したがって、被控訴人による本件発射行為は、「弾丸の到達するおそれのあ
る(中略)建物(中略)に向かって」銃猟をすることを禁止する鳥獣保護管理
法38条3項に違反し、銃刀法10条2項1号に違反するから、本件処分は同
法11条1項1号を充足する。
この点につき被控訴人は、本件現場にはバックストップが存在していたた
め、その背後の建物に弾丸が到達するおそれはなかったと主張する。
しかしながら、本件ヒグマは、本件発射行為当時、本件現場に存する斜面上
方の傾斜が緩やかな部分におり、その背後には、本件周辺建物5軒との間に遮
蔽物は存在しなかった。また、仮に被控訴人が捜査段階で作成した図面(乙1
8の10枚目)のとおり、本件発射行為により発射された弾丸の弾道が市道と
被控訴人の間の地面に交わるものであったとしても、跳弾により背後の建物に
到達する可能性があり、やはりバックストップがあったとはいえない。
(被控訴人の主張)
被控訴人の主張は、次のとおり補正するほか、原判決5頁8行目冒頭から1
7行目末尾までに記載のとおりであるからこれを引用する。
ア 原判決5頁8行目「高さ約8m」の後に「(当審における検証の結果に従
っても約3m)」と加える。
イ 原判決5頁10行目「また、」の後に「ライフル銃は、銃身にライフリン
グという直進性を向上させるためのらせん状の溝が切られており、これが弾
丸に回転力を与えるため弾丸の直進性が向上し、最大で300メートル先の
対象物に命中させることが可能な程度の命中精度を有する一方、」と加える。
ウ 原判決5頁17行目末尾に次を加える。
「控訴人は跳弾の可能性を指摘するが、本件ヒグマのいた地点からは本件周
辺建物5軒は視認できないから、本件ヒグマに命中した弾丸が跳弾して本
件周辺建物5軒に到達するおそれはなかったというべきである。」
(2) 本件処分が公安委員会の裁量権の逸脱・濫用に該当するか(争点②)
本件処分が同公安委員会の裁量権の逸脱・濫用に該当するかどうかに係る当
事者の主張は、原判決6頁7行目冒頭から7頁9行目末尾までに記載のとおり
であるからこれを引用する。

主文(判決文より)

1 原判決を取り消す。
2 被控訴人の請求を棄却する。
3 訴訟費用は第1、2審を通じて被控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。