事件の基本情報
| 裁判所 | 広島高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和3(う)57 |
| 判決日 | 2021-12-23 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 刑法42条1項、刑法68条3号 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点ともなっていなかった「組 織的背景」を認定した原判決の訴訟手続には,判決に影響を及ぼすことが明らか な法令違反があると主張する。 そこで,記録を調査して検討する。 所論は,原判決が,本件拳銃の没収の可否の判断において,「犯人以外の者に属 しない物」であると認定できる証拠が存在しないとしたことから,原判決は,本 件犯行が被告人一人でできるものではなく,組織的背景に基づいて犯行に及んだ ことを認定したものということができるとし,この認定が争点逸脱認定であると いう。 この点,所論のいう「組織的背景」が何を意味するのかは必ずしも明確ではな いが,原判決における本件拳銃の没収の可否についての判断を見ると,本件証拠 上,被告人に資金提供を行ったり,被害者や被害者使用車両の特定情報を提供し たりした他者が存在することがうかがわれることを指摘し,本件拳銃についても これを被告人に提供した他者がいる可能性を否定できないと説示するなど,他の 関与者の存在を否定できないと述べているにとどまり,被告人が組織的背景に基 づいて犯行に及んだことを認定したものとはいえない。その他原判決を通覧して も,原判決が,本件を「組織的背景」に基づく犯行と認定したことをうかがわせ る説示は見られない。所論は原判決を正解しておらず,その前提を欠く。 なお,仮に所論が論難する「組織的背景の認定」が,上記原判決のいう程度の 他の関与者の存在を認定したことを指すものであったとしても,上記認定が被告 人,弁護人に不意打ちを与えるようなものでないことは,原審被告人質問におい て裁判官から被告人に対し,「今回の事件は,組織的な犯行だったんではないんで すか。」と明示的な質問が行われていることなどの審理経過に照らし,明らかであ る。 結局,所論は採用できず,論旨は理由がない。 4 銃刀法31条の5所定の自首(以下「提出自首」という。)に関する判断遺脱 について(職権判断) ⑴ 記録によれば,後述のとおり,原判示第2の事実について提出自首が成立す ることが明らかであるところ,原判決はその成否に言及していない。そこで, この点について職権で判断する。 ⑵ 記録によれば,被告人が,原判示第1の各事実の犯人が被告人であることが 捜査機関に発覚するのに先立ち,本件拳銃をトートバッグに入れて所持して, 令和2年8月17日午前10時37分頃,岩国警察署に出頭し,警察官(同署 警務課長)に対し,「A(注:被害者の姓)さんの件で出頭して来ました。」 「私がやった。」などと申し立て,上記バッグの口を開いて本件拳銃を示すな どし,同署刑事課に引き継がれたこと,被告人は,同署取調室で取調べが開始 された後の同日午前10時42分頃,取調べに当った警察官に対し,「バッグ の中に道具がある。」旨申し立てたため,同警察官は,上記バッグ内を確
主文(判決文より)
本件控訴を棄却する。 当審における未決勾留日数中100日を原判決の刑に算入する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。