原爆被爆二世国家賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所広島高等裁判所
事件番号令和5(ネ)64
判決日2024-12-13
分類行政
判決種別判決
判決文が挙げた条文憲法13条、憲法14条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれに関する当事者の主張は、次
のとおり補正し、後記3のとおり当審における控訴人らの補充主張を加えるほ
か、原判決書の「事実及び理由」中「第2 事案の概要」の2ないし4に記載の
とおりであるから、これを引用する。
⑴ 原判決書4頁11行目の冒頭から15行目の末尾までを次のとおり改める。
「ウ 被爆二世に対する援護措置
被控訴人は、昭和54年度から、被爆二世に対する健康診断を各都道府
県、広島市及び長崎市に委託して実施し、その後も毎年度、予算措置を講じ
て健康診断が実施されている。この健康診断には、被爆者に対する健康診断
と異なり、胃がん、肺がん、乳がん、子宮がん及び大腸がん検診は含まれて
いない(甲C7、10)。なお、地方自治体の中には、被爆二世に対し、がん
検診を含む健康診断や医療助成等を実施しているところもある(甲C11か
ら20)。また、ほとんどの市町村では健康増進法によるがん検診を公費負担
で実施しているため、一部の自己負担でがん検診を受けることができ、平成
28年からは、被爆二世に対する健康診断に多発性骨髄腫の検査が追加され
た(甲A1、20、甲C10)。」
⑵ 原判決書6頁10行目の「放射線の被爆」を「放射線の被曝」と、同頁2
4行目の「被爆の遺伝的影響」を「被曝の遺伝的影響」とそれぞれ改める。
3 当審における控訴人らの補充主張
⑴ 放射線の遺伝的影響について
原判決は、「ヒトに関する放射線被曝の遺伝的影響は未だ研究途上にあり、
現在の科学的知見において、放射線被曝の遺伝的影響による健康被害の可能
性が明確に否定されているとはいえないものの、ヒトに関する放射線被曝の
遺伝的影響があることが通説的見解や有力な見解として一般的に認識されて
いるとは認められない。」と判示するが、下記のとおりのヒトに関する放射
線被曝の遺伝的影響を考えるうえで極めて重要な動物実験・研究の結果を無
視しており、また、放影研の山田美智子らが行った研究報告(以下「山田論
文」という。)の評価を誤っている。
ア 以下のとおり、複数の動物実験・研究から、ヒトにおける放射線の遺伝
的影響の存在が推測されてきた。
マラーが行ったショウジョウバエの研究結果は、国際放射線防護委員会
(ICRP)の議論に影響を与え、ヒトの放射線防護に関する1950年
勧告に「被曝を可能な最低レベルまで引き下げるあらゆる努力を払うべき」
との文言が盛り込まれるに至った。また、UNSCEARは、ラッセルら
が行ったメガ・マウス実験の結果を主たる根拠として、ヒトの放射線の遺
伝的(継世代)影響を評価する場合の倍加線量を1グレイ(Gy)と推定
して発表した。さらに、野村大成が行ったマウス研究の結果も、UNSC
EARによるヒトにおける放射線被曝の遺伝リスクの推定に影響を及ぼし
た。UNSCEARは、これ

主文(判決文より)

1 本件各控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用は控訴人らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。