損害賠償請求(差戻)控訴事件(差戻し前の1審・佐賀地方裁判所平成10年(行ウ)第4号,同11年(行ウ)第1号,同控訴審・福岡高等裁判所平成11年(行コ)第42号,同43号,同上告審・最高裁判所平成12年(行ヒ)第292号,同13年(行ヒ)第66号,同差戻審・福岡高等裁判所平成16年(行コ)第36号,同37号,差戻し後の原審・佐賀地方裁判所平成17年(行ウ)第7号)

事件の基本情報

裁判所福岡高等裁判所
事件番号平成21(行コ)14
判決日2011-01-27
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれに関する当事者の主張
(1) 争いのない事実等並びに争点及びこれに対する当事者の主張は,後記(2)
で原判決を補正し,同3で当審における当事者の補足的主張を付加するほか
は,原判決の「事実及び理由」欄の第2の2及び3記載のとおりであるから,
これを引用する。
(2)ア 7頁12行目の「支払命令」を「支出命令」と改める。
イ 14頁14行目の「通知」を「通達(以下「平成7年通達」という。)」
と,同15行目の「同通知」を「同通達」といずれも改める。
ウ 15頁9行目末尾に改行の上,
「平成8年12月中旬頃までには,旅費,食糧費等の不適正な執行が問題
になっているとして再び自治事務次官通達が発せられ,平成18年12月
末までには,一審被告Aのもとには,「預け」を含む食糧費の不正の報告
がされているものと見られる。」を加える。
エ 17頁12行目の「そして,」の次に,「上記判決が長の帰責事由とし
ているものの内容は,上司の下部職員に対する一般的な選任監督責任では
なく,本来自己の権限に属する当該財務会計上の行為を補助職員が専決す
る際の個別具体的な指揮監督の懈怠であり,したがって,」と改める。
オ 17頁13行目の「認められ,」を「認められると解するべきである。
このことは,会社業務が高度に専門化され業務分担が行われている株式会
社においては,取締役は,取締役会に上程されていない事項については,
特に疑われる事情がない限り,他の取締役又は従業員がその担当業務を忠
実・適正に執行していると信頼することができ(信頼の原則),この場合
の取締役の責任に関しては,権限分配が合理的であり,権限の適切な行使
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を確保する監視システムの運用に配慮して適宜報告を受けていれば,下位
の者の法令違反行為や不正措置を知り,又は具体的にこれを疑うべき事情
を認識した場合を除き,責任を負うことはないとされているのと同様であ
り,」と改める。
3 当審における当事者の補足的主張
(一審原告ら)
(1) 一審被告Aの責任判断基準について
ア 最高裁判所平成3年12月20日第二小法廷判決(民集45巻9号14
55頁)は,補助職員の責任をそのまま長の責任とする考え方を採らず,
長について独自に故意・過失責任がある場合に責任を認めるという見解を
採用したものと解するべきであるが,これは長の責任を軽減する趣旨では
なく,長の責任を監督責任と捉え,故意・過失責任を採用したにすぎない
と理解すべきであり,長の指揮監督義務違反を考える場合,あえて軽過失
を除外すべき根拠はない。とりわけ本件公金支出は,全庁的に長期間にわ
たって慣習的に構造的原因をもってされたものであり,軽過失の判断が問
題となる場合ではない。
知事は,自治体の長として,県政全体を指揮監督し,違法行為があれば
これを是正

主文(判決文より)

1 差戻し前の平成10年(行ウ)第4号の一審原告らの控訴をい
ずれも棄却する。
2(1) 差戻し前の平成11年(行ウ)第1号の一審被告らの控訴に
基づき,原判決中,同被告らの敗訴部分を取り消す。
(2) 前項の取消しに係る差戻し前の平成11年(行ウ)第1号の
一審原告らの請求をいずれも棄却する。
(3) 差戻し前の平成11年(行ウ)第1号の一審原告らの控訴を
いずれも棄却する。
3 訴訟費用は,第1ないし第3審(差戻し後のそれを含む)を通
じて,すべて一審原告らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。