α環境影響評価手続やり直し義務確認等請求,損害賠償請求控訴事件(原審・那覇地方裁判所平成21年(行ウ)第10号,同年(ワ)第1467号)

事件の基本情報

裁判所福岡高等裁判所 那覇支部
事件番号平成25(行コ)11
判決日2014-05-27
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項、民法709条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張は,次のとおり
付加するほか,原判決の「事実及び理由」第2の2ないし5の控訴人らと被控
訴人に関する部分のとおりであるから,これを引用する(ただし,原判決6頁
2行目から3行目にかけての「法26条」を「法27条」に改める。)。
(当審における控訴人らの主張)
(1) 本件各確認の訴えについて
環境基本法は,「現在及び将来の国民の健康で文化的な生活の確保に寄与
すること」をも目的とし(同法1条),事業者は「公害を防止」する義務を
負い(同法8条1項),国は「公害を防止するために必要な規制の措置」を
講ずる義務を負い(同法21条1項),環境影響評価を推進する措置を採る
としている(同法20条)ことから,環境基本法は個別の生活利益の保護を
も目的とすることは明らかであり,同法20条に基づいて制定された環境影
響評価法(法)も,上記のような環境基本法の解釈を前提としなければなら
ない。そして,法は「現在及び将来の国民の健康で文化的な生活の確保に資
すること」を目的とし,対象事業に係る環境影響を受ける範囲であると認め
られる地域(関係地域)内の住民については,同地域で方法書,準備書及び
環境影響評価書(評価書)の縦覧を受け,方法書及び準備書については説明
会を受けるという形で手続的に強化され,事業者は,方法書及び準備書に対
する意見に配意して,環境影響評価の項目等の選定を行い,あるいは準備書
の記載事項に検討を加えなければならず,意見の概要とこれに対する事業者
の見解を準備書及び評価書に記載しなければならないとされているから,事
業者は,住民らの意見に配意し,応答する義務を負っている。また,条例に
おいても同様の定めがされている。環境影響評価手続において,環境の保全
について適正な配慮がされているか否かは,直接にその後の許認可及び事業
内容を規定するのであり,住民らの生活環境の保護を左右することになる。
したがって,法及び条例は,少なくとも関係地域等に居住する住民らの個別
的な生活利益を環境影響評価手続を介して保護しているから,関係地域等に
居住する住民らにとってはこれは自己の生活利益を守る制度である。そうす
ると,環境評価手続において方法書及び準備書に対して意見を述べることは,
単に事業者の情報収集手段を定めたというものではなく,「原理的権利」と
して広く承認された環境権の「手続的権利」として全ての住民に保障される
べきものであるが,とりわけ関係地域等に居住する住民らにとっては「権利
防衛的参加機能」を有するものであり,個人の「手続的権利」として「意見

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。