事件の基本情報
| 裁判所 | 福岡高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成28(行コ)9 |
| 判決日 | 2017-06-05 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点」及び「争点に対する当事者の 主張」は,次のとおり原判決を補正し,4のとおり,当審における主張を加えるほか, 原判決の「事実及び理由」の第2の1ないし3,第3に記載のとおりであるから,こ れを引用する。 ただし,原判決8頁25行目及び同9頁5行目の「本件採用処分の違法性」を「本 件採用処分の瑕疵の有無」に,同9頁1行目及び12頁9行目の「取消権制限の法理」 を「本件取消処分が制限されるか。」に,それぞれ改める。 4 当審における主張 ⑴ 本件採用処分の瑕疵の有無(補足的主張) (一審原告の主張) 原審での主張に加えて,以下のような事情をも考慮すれば,本件採用処分に瑕疵 があるというためには,およそ教職員としての能力を疑わざるを得ないような点 数や順位の者を採用した場合に限られるというべきであるところ,一審原告につ いてそのような立証はなされていない。 ア 原資料である答案用紙が一審被告の規程に違反して保存期間内に破棄されて いるため,一審被告が「素点」(改ざん前の選考試験の点数)と主張するものが 一切加点されていない点数であるかの確認ができない。 イ 教員の採用試験は,選考であって,競争試験とは異なるから,採用試験の点数 以外の要素を加味して判断することも許される。また,採用試験の合格水準は, 各年度における採用枠によって決まるところ,採用枠は教員の不足数から自動 的に設定されるものではなく,予算との関係で財政的に設定されるもので,年度 ごとに区々であり,教員不足の教育現場を,多数の臨時講師が正規教員と同一の 業務を行って支えているという大分県の実態を考えると,採用試験の点数や合 格水準のみを重視すべきではない。 ウ 2次試験の配点の大部分を占める面接試験及び模擬授業の内容や採点方法は, 極めて主観的で曖昧なものであって,試験官3人の合計点数をさらに2倍して 算出されることを考えると,点数が合格水準に足りていなかったとしても,一審 原告に教員としての資質がないことの実証にはならない。 エ 一審原告は,教員免許状を有している上,平成20年4月から教壇に立ち,生 徒や保護者らと信頼関係を築いていたのであり,本件取消処分後も臨時講師と して教壇に立っていること等を考えると,一審原告の教員としての能力が欠如 していたとはいえない。 (一審被告の主張) 県教委は,教員の採用に関して,本件選考試験の試験結果を唯一の判断資料とし て,点数の上位の者から順に採用しているところ,一審原告は,本来であれば合格 順位に達していなかったのに,不正な点数の改ざんの結果,合格と判定されたので あるから,地公法15条に規定する成績主義,能力実証主義に反することは明らか であり,一審原告の上記主張は理由がない。 なお,学校教育法上も,他の教員に対する指導,助言や連絡調整,学校組織の運
主文(判決文より)
1 本件各控訴をいずれも棄却する。 2 控訴費用は各自の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。