損害賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所福岡高等裁判所
事件番号平成28(ネ)544
判決日2017-07-20
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及びこれに対する当事者の主張は,当審における当事者の主
張を踏まえて,原判決に後記3のとおり補正し,同4のとおり,当審における
控訴人らの新たな主張を付加するほかは,原判決「事実及び理由」欄の「第2
事案の概要」の3ないし5(原判決2頁10行目から16頁7行目まで)に記
載のとおりであるから,これを引用する。
3 原判決の補正
原判決7頁7行目と8行目の間に,次のとおり加える。
「 仮に原判決がいうような内在的制約として一定の場合に視認行為が適法と
される余地があるとしても,この点について原判決の示した基準は,刑事施
設の適正な規律及び秩序の維持に支障を及ぼす具体的なおそれがある場合と
いう抽象的なものにすぎず,憲法に由来する権利である接見交通権の制約を
認める場合の基準としては不十分である。視認行為が許される場合があると
しても,刑訴法39条1項の趣旨に照らし,極めて限定的な場合に限られ,
かつ,一見明白な基準によってのみ許容されるべきである。」
同8頁25行目と26行目の間に,次のとおり加える。
「 なお,原判決は,「接見」とは別に,「面会を補助する行為」という概
念を用い,これにも刑訴法39条1項の保障が及ぶ場合があるとして検討
を行っているが,そもそも「接見」とは被疑者と弁護人が会って話をする
ことのみを意味するとは解釈できないのだから,「面会を補助する行為」
という概念を用いなくとも,写真撮影は「接見」に含まれ,接見交通権の
保障が及ぶ。」
同9頁14行目の「主張するが,」の次に,「収用法117条は接見の一
時停止に関するもので接見交通権を制限するものであり,刑訴法39条の構
造からすれば,接見交通権の制限は同条2項に定めるところにより,被疑者
の逃亡,罪証の隠滅などの危険性が認められる場合に限られるから,」と加
え,16行目に「具体的な危険性」とあるのを,「具体的事実に基づく現実
的危険性」と改める。
同22行目と23行目の間に次のとおり加える。
仮に収用法独自の制限が可能であったとしても,同法73条2項から
すれば,収容施設の規律・秩序を適正に維持するための措置は必要な限
度を超えてはならないのであり,弁護人等の行う写真撮影が,弁護活動
の一環として行われている以上,その重要性に鑑み,具体的事実に基づ
く現実的な危険が認められない限り,収容施設の規律・秩序を害する行
為とはいえず,これを規制することは必要な限度を超えている。
さらに,弁護人等による写真撮影が,形式的に施設長の禁止措置に反
していても,刑事施設における逃亡,罪証隠滅の現実的な危険が生じる
わけではないのだから,収用法113条1項ロにいう刑事施設の規律及
び秩序を害する行為に当たることにはならない。」
同12頁6行目に「E首席」とあるのを「D首席」と改める。
同13頁13行目と

主文(判決文より)

1 本件各控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用は控訴人らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。