事件の基本情報
| 裁判所 | 福岡高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和1(行ケ)2 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法14条1項、憲法56条2項、憲法98条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,本件定数配分規定が違憲,無効であるかである。 【原告らの主張】 本件定数配分規定は,違憲,無効である。 ⑴ 昭和22年から平成17年の間,衆議院の多数の意見と参議院の多数の意 見が異なったことが15件あるが,その全てで参議院の多数の意見が優越し ている。このような「強い参議院」という現状の下では,参議院選挙におけ る投票価値の平等の要請は,衆議院選挙における投票価値の平等の要請に劣 後してはならないはずである。最高裁平成23年(行ツ)第51号同24年 10月17日大法廷判決・民集66巻10号3357頁(以下「平成24年 大法廷判決」という。)及び最高裁平成26年(行ツ)第155号,第15 6号同年11月26日大法廷判決・民集68巻9号1363頁(以下「平成 26年大法廷判決」という。)のとおり,参議院の選挙であること自体から, 直ちに投票価値の平等が後退してよいと解すべき理由は見いだし難い。 したがって,参議院議員の選挙における最大較差は,衆議院議員の選挙に おける最大較差を超えることは許されず,最大較差が技術的に可能な限り1 倍に近い数値でない限り,違憲無効となる。そして,最大較差が1倍を超え ていることが合理的であることの主張立証責任は,被告にある。 ⑵ 平成24年大法廷判決及び平成26年大法廷判決は,①当該定数配分規定 の下での選挙区間における投票価値の不均衡が,違憲の問題が生ずる程度の 著しい不平等状態に至っているか否か,②上記の状態に至っている場合に, 当該選挙までの期間内にその是正がされなかったことが国会の裁量権の限界 を超えるとして当該定数配分規定が憲法に違反するに至っているか否かとい った2段階の判断の枠組み(以下「2段階の判断枠組み」という。)を前提 として憲法適合性の審査を行っていた。 しかし,2段階の判断枠組みは,憲法98条1項に違反するものであり, 無効である。 仮に,2段階の判断枠組みを採るとしても,平成24年大法廷判決は,上 記①の段階では,最大較差という客観的な事情のみを考慮し,較差是正に関 する立法措置に関する事項は,専ら上記②の段階で考慮していたところ,最 高裁平成29年(行ツ)第47号同年9月27日大法廷判決・民集71巻7 号1139頁(以下「平成29年大法廷判決」という。)は,上記①の段階 において,較差是正に関する立法措置に関する事項を考慮しており,これは, 違憲状態となる結論を回避するための不当な判断基準の変更であり,判例変 更にも当たる。判例変更する場合,予測可能性の保障と法的安定性の要請か ら,判例変更した旨の文言と判例変更した理由が判文において明示される必 要がある(最高裁昭和43年(あ)第2780号同48年4月25日大法廷 判決・刑集27巻4号547頁の田中二郎裁判官ほかの意見参照)が,平成 2
主文(判決文より)
1 原告らの請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は,原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。