事件の基本情報
| 裁判所 | 福岡高等裁判所 那覇支部 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和3(行コ)1 |
| 判決日 | 2021-12-15 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 憲法32条、行政事件訴訟法3条3項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点との関係で は,さしあたり,控訴人が行訴法9条所定の原告適格を有するか否かについ て判断する。 なお,本件裁決が行訴法3条3項にいう「裁決」に当たると解すべきこと は,原判決第3の2 のとおりであるからこれを引用する。 2 控訴人の原告適格等(争点⑴ウ及びエ)について ⑴ 控訴人の主張 控訴人は,取消訴訟における原告適格に関し,①「取消しを求めるにつ き法律上の利益を有する者」という文言上,私的権利利益以外の利益が一 律に排除されるものではないと主張し(原判決第2の5⑷参照),このこ とを前提として,②控訴人は,処分により形成された公法上の法律関係の 当事者たる地位を有しており,本件裁決により,処分の効果が覆滅され, かかる公法上の法律関係が変動すること,この公法上の法律関係の当事者 たる地位は,国と異なる統治主体として立法府が割り当てた処分権限を行 政庁が行使することで生じた地位であり,国が裁定的関与を行ってこれが 常に優越することは,自治権又は公物管理権の侵害であり,上記の公法上 の法律関係の変動は国との関係で保護されなければならないから,裁決の 準名宛人として,原告適格が認められるべきであると主張する。(なお, 控訴人は,上記の点に関し,原審では主観訴訟・客観訴訟の概念に言及し つつ主張していたが(原判決第2の5 参照),控訴審においてこれを整 理し,実定法の問題としては,取消訴訟における原告適格において私的権 利利益以外の利益が一律に排除されているのかという問題に尽きていると して,上記のとおり主張している。) 取消訴訟と原告適格の意義 ア 行訴法は,行政事件訴訟につき,抗告訴訟,当事者訴訟,民衆訴訟及 び機関訴訟を定め(2条),抗告訴訟については,「行政庁の公権力の 行使に関する不服の訴訟」と定義し(3条1項),取消訴訟は,処分又 は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者に限り提起する ことができ(9条1項),自己の法律上の利益に関係のない違法を理由 として取消しを求めることができないとする(10条1項)一方で,機 関訴訟については,「国又は公共団体の機関相互間における権限の存否 又はその行使に関する紛争についての訴訟」と定義し(6条),法律に 定める場合及び者に限って提起できるとし(42条),行訴法9条及び 10条1項を準用しないこととしている(43条1項)。 イ 行訴法が定める上記の取消訴訟は,行政法制度に関する「行政主体と 私人との区別」という思考枠組みに基づき,行政庁の公権力の行使から 私人の権利を保護するために設けられたものであり,究極的には憲法3 2条の定める基本的人権としての裁判を受ける権利に基づくものである と解される。このような理解の下においては,取消訴訟の原告適格が肯 定され得る「法律上の利益」とは,少なくと
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。