事件の基本情報
| 裁判所 | 福岡高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和5(ネ)38 |
| 判決日 | 2024-02-29 |
| 分類 | 行政 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項、憲法13条、憲法14条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張 次のとおり補正し、4のとおり当審における当事者の補充主張を付加するほかは、 原判決「事実及び理由」欄の「第2 事案の概要」の1から4まで(原判決2頁8 行目から18頁6行目まで)に記載のとおりであるから、これを引用する。 (1) 原判決7頁13行目の「被曝者」を「被爆者」に改める。 (2) 原判決11頁13行目の「放射線被爆」を「放射線被曝」に改める。 (3) 原判決12頁1行目の「延期」を「塩基」に、17行目の「被爆」を「被曝」 にそれぞれ改める。 4 当審における当事者の補充主張 (控訴人ら) 被爆者援護法1条1号ないし3号に該当する者とは被爆当時生存していた人を対 象とするものであるとしても、同法は、「被爆者」について、原爆被爆による健康 被害について何らかの科学的知見を前提として具体的根拠が認められた人として定 義付けをするものではなく、原爆放射線による健康被害の可能性が否定できない人 をもって「被爆者」とするものである。そして、被爆二世は、原爆放射線による健 康被害の可能性を否定できない者であるから、被爆二世が被爆者援護法の援護対象 とされるべき「被爆者」にされていないことは、憲法14条1項に違反するという べきである(なお、控訴人らは、被爆二世について、被爆者援護法1条3号所定の 「被爆者」に該当する旨を主張するものではない。)。 また、原爆投下の当時、被爆二世が一個体として実在していないことは間違いな いことであるも、生物学・遺伝学・発生学的見地によれば、原爆被爆時には被爆者 (一世)の身体の一部であった生殖細胞(精子及び卵子ないしその元となる細胞で あり、ゲノム〔遺伝子〕情報を次世代へ伝えることができる細胞)が直接に被爆し、 その生殖細胞が受精して細胞分裂を繰り返して分化・発育し、子である被爆二世の 身体(二世の生殖細胞・体細胞)が形成されていく以上、被爆二世も、被爆一世の 身体の一部として直接被爆した可能性がないとはいえず、原爆投下時に置かれた状 況等について被爆一世のそれと変わるところはない。この意味においては、原爆投 下の当時、一個体として独立して実存しない「胎児」が母胎の中でその体を透過し て放射線の影響を受けている可能性があるものとして援護の対象とされていること と共通するものである。 (被控訴人) 争う。被爆二世については、親が原爆の放射線に被曝したことによってその健康 に影響が生ずるか否かが主に問題になるも、親の放射線被曝により子供の健康に影 響が生ずることは、現在に至るまで確認されておらず、最新の科学研究においても、 親の放射線被曝による次世代への遺伝性影響が生じるという考え方は支持されてい ない。このような被爆二世(原爆投下の当時は実在しておらず、直接被爆した可能 性もない。)と、具体的な被
主文(判決文より)
1 本件各控訴をいずれも棄却する。 2 控訴費用は控訴人らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。