損害賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和6(ネ)10085
判決日2025-08-28
分類知的財産 / 著作
判決種別判決
当事者控訴人 株式会社GRAN/被控訴人 株式会社ariu

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は以下のとおりである。
(1) 控訴人によるパブリシティ権侵害
(2) 黙示の許諾
(3) 損害の発生及び額
2 争点に関する当事者の主張
(1) 控訴人によるパブリシティ権侵害
【被控訴人らの主張】
本件動画1は、Rちゃんが本件ホストクラブを体験する動画となってお
り、本件ホストクラブの広告としての性質を有する。このため、控訴人が本
件動画1を無断で使用した行為は、「専ら肖像等の有する顧客吸引力の利用
を目的」とするものであり、被控訴人会社の保有するパブリシティ権を侵害
し、不法行為となる。
【控訴人の主張】
控訴人は本件動画1を使用したが、これは本件動画1の出演者の認知集
客の向上のため、あるいは、来客者に対して本件ホストクラブの雰囲気を伝
えるために行ったものである。放映対象も店舗前の通行人に限られ、期間も
短期であったから、控訴人は、被控訴人Aの顧客吸引力を用いて商品等の販
売を図るような営利的行為として行ったものではなく、パブリシティ権侵害
は成立しない。
(2) 黙示の許諾
【控訴人の主張】
被控訴人Aは、本件ホストクラブに来店して控訴人の協力の下で撮影を
行い、いわゆるシャンパンコールを含む高額の飲食をしたにもかかわらず、
その代金は一切請求されていない。しかも、本件動画1の外の出演者は、そ
の映像の利用を明確に承諾していた(乙1)。これらの事情からすれば、控
訴人と被控訴人Aとの間には、本件動画の商業的利用を想定した協力関係が
あり、被控訴人Aは、控訴人が本件動画を利用することについて、少なくと
も黙示の許諾をしていたというべきである。

主文(判決文より)

1 原判決を次のとおり変更する。
(1) 控訴人は、被控訴人会社に対し、220万円及びこ
れに対する令和4年12月28日から支払済みまで年
3%の割合による金員を支払え。
(2) 控訴人は、被控訴人Aに対し、22万円及びこれに
対する令和4年12月28日から支払済みまで年3%の
割合による金員を支払え。
(3) 被控訴人らのその余の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は、第1、2審を通じてこれを10分し、そ
の3を控訴人の負担とし、その余を被控訴人らの負担と
する。
3 この判決は、第1項(1)及び(2)に限り、仮に執行する
ことができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。