事件の基本情報
| 裁判所 | 福岡高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和5(ネ)583 |
| 判決日 | 2024-04-17 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び当事者の主張は、後記3のとおり原判決を補正し、後記 4のとおり控訴理由を付加するほか、原判決「事実及び理由」第2の2及び第 3に記載のとおりであるから、これを引用する。 3 原判決の補正 ⑴ 原判決8頁6行目と20行目の各「実施規定」を「実施規程」と改める。 ⑵ 原判決11頁9行目と20行目の各「対象土地」を「本件土地」と改める。 ⑶ 原判決21頁26行目の「視線排水路」を「支線排水路」と改める。 ⑷ 原判決26頁2行目の「平成22年秋作まで」から3行目の「できなくな った」までを「平成21年秋作から平成22年秋作まで3作にわたり、バレ イショの2作空けを求める本件指示に従い、バレイショの作付けが制限され た」と改める。 4 控訴理由 ⑴ 一審原告ら(ただし、カ及びクは一審原告Aのみ、キは一審原告マツオフ ァーム及び一審原告グリーンファームのみの主張) ア 本件干拓農地には、カモの食害や冷害・熱害が生じるという瑕疵があっ た。その原因は潮受堤防の締め切りである。 カモの食害 カモは調整池を休息場として集まるが、調整池は浮遊懸濁物質が多く 透明度が低いためカモの餌となる水草が育たず、その結果、カモは本件 干拓農地を餌場とするようになって、食害が生じた。本件干拓地周辺を 対象とした鳥類ポイントセンサス調査(甲5)で、潮受堤防締め切り後 のカモの増加が裏付けられている。諫早湾の他の地域にはカモ増加の独 - 3 - 自の要因は認められないから、諫早湾全域を対象とする環境省の生息調 査(乙19)は、本件干拓地周辺のカモ類の増加を反映したものと解さ れる。九州全体でカモによる食害が増えているのは、本件干拓地周辺と は別の原因によるものと考えられ、潮受堤防締め切りが原因であること を否定する根拠にはならない。 冷害・熱害 本件干拓地は、潮受堤防の締め切りによって内陸型の気候となり、気 温の日較差や年較差が大きくなって冷害や熱害が生じた。月平均気温、 日最高・最低気温の各月平均の数値から潮受堤防締め切りによる冷害・ 熱害の発生を否定することはできない。 イ 本件干拓農地には排水設備の不備があって排水不良が生じるという瑕疵 があった。 本件干拓農地の広い範囲で排水不良が生じていたことは、その原因が排 水設備の不備であったことを裏付ける。そして、排水設備や土壌は圃場ご とに大きくは異ならないから、本件土地1ないし4でも排水不良が生じて いたと推認することができる。 ウ 本件干拓農地は、整備が不十分で荒れ地というべき状態であり、そのた め雑草被害が生じるという瑕疵があった。 エ 一審被告らは、公募にあたり、本件干拓農地が優良であるなどの虚偽宣 伝をした。 すなわち、一審被告らは、公募の際、本件干拓農地に前記アないしウの 各瑕疵があること、本件干拓農地がバレイショの栽培に適
主文(判決文より)
1 一審原告らの控訴を棄却する。 2 一審被告公社の控訴に基づき、原判決中一審被告公社敗訴部分 を取り消す。 3 前項の部分につき、一審原告Aの請求を棄却する。 4 一審原告Aと一審被告公社との間では訴訟費用は第一、二審と も一審原告Aの負担とし、その余の一審原告らの控訴費用は同一 審原告らの負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。