事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 昭和63(行コ)29 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
主文(判決文より)
本件控訴を棄却する。 控訴費用は控訴人の負担とする。 ○ 事実 第一 当事者双方の申立 一 控訴の趣旨 1 原判決を取り消す。 2 (主位的請求) 被控訴人が昭和五九年六月三〇日付をもつてした訴外神戸枝肉荷受株式会社に対す る法人税更正処分及び過少申告加算税の各賦課決定処分がいずれも無効であること を確認する。 (予備的請求) 前項記載の各処分をいずれも取り消す。 3 訴訟費用は一、二審とも被控訴人の負担とする。 との判決を求める。 二 控訴の趣旨に対する答弁 主文同旨の判決を求める。 第二 当事者双方の主張 次のとおり訂正し、また、附加するほか、原判決事実摘示のとおりであるからこれ を引用する。 一 原判決の訂正 1 原判決二枚目裏末行の「所得金額」とあるのを、「欠損金額」と改める。 2 同三枚目表初行の「納付すべき」とあるのを、「控除すべき所得」と改める。 3 同一〇枚目表五行目の「訴外会社が」から同七行目の「争わないが」までを、 「訴外会社が昭和五九年一月三日に清算を結了したものとして、同年六月二一日に その登記を経由したことは認めるが」と改める。 4 同表一一行目の「明らかに争わないが」とあるのを、「認めるが」と改める。 5 同一一枚目表五行目の「会社は、」から同八行目の「いうべきであつて、」ま でを、「清算の結了により株式会社の法人格が消滅したというためには、商法四三 〇条一項、一二四条所定の清算事務が終了しただけでは足りず、清算人が決算報告 書を作成してこれを株主総会に提出し、その承認を得ることを要するものであり (最高裁昭和五九年二月二四日第二小法廷判決・刑集三八巻四号一二八七頁参 照)、清算事務が終了しただけでは清算が結了しないのであるから、仮に残余財産 を株主に分配し、全株主にこれを引渡し終つた時に清算事務が終了すると仮定して も、それだけでは、清算が終了し、株主会社の法人格が消滅するものではない。逆 に、商法四三〇条一項、一三四条は、この株主総会の承認後、一定の期間内に清算 結了登記をすることを義務づけているのであり、この登記を怠れば過料に処せられ るのであるから(商法四九八条一項一号)、清算人は、右承認後、必ずこの登記を しなければならず、また、この承認のない限りは清算結了登記をすることはできな いのであるから、右株主総会の承認決議によつて清算は終了し、株式会社の法人格 は消滅するというべきであつて、」と改める。 二 当事者双方の主張の附加 (控訴人) 1 代表清算人でなく、また、残余財産の現実の引渡しをしなかつた清算人でも、 残余財産の分配等が清算人会の決議に基づくときは、その決議に賛成した清算人 は、右分配等をしたものとみなし、また、右決議の議事録に異議をとどめなかつた 清算人は、その決議に賛成したものと推定される(国税通則法基本通達三四一 五)。 控訴人は、昭和五九年一月二三日にされた残余財産の分配の承認決議において、そ の議事録に記名捺印して異議をとどめていないのであるから、右通達により、決議 に賛成したものとみなされ、あるいは推定されて、第二次納税義務者としての納税 告知を受けるおそれのあるものというべく、したがつて、行政事件訴訟法九条にい う「処分の取消を求めるにつき法律上の利益を有する者」に該当する。 2 法人税の更正処分については、当該法人の本店所在地に宛て、納税者である右 法人に対して更正処分の通知書を送達すべきであつて、代表者である個人に宛てて その住所地に送達をしたところで、このような送達が有効とはいえない。 本件更正処分等の送達は、訴外会社のもと代表清算人であつたAの住所に宛てて、 同人に対し、書留郵便によつてされたものに過ぎず、これによつて訴外会社に対す る本件更正処分等の送達があつたとはいえない。 したがつて、本件更正処分等は、その内容の瑕疵を問うまでもなく、その通知を欠 くものとして手続きの瑕疵により無効である。 (被控訴人) 1 本件補償金八三〇〇万円の全額が訴外会社に対して支払われたものであること はさきに主張したとおりであり、したがつて、訴外会社の本件事業年度における所 得金額の算定の内訳は別表(一)記載のとおりとなる。右内訳金額のうち補償金収 入計上漏れ四五〇〇万円は、訴外会社が神戸市から支払われた補償金の一部(四五 〇〇万円)を預り金として経理していたので、被控訴人は、これを当期の所得金額 に加算したものであり、前期から繰り越した欠損金額七五二万一二九三円は、訴外 会社の昭和五七年四月一日から昭和五八年三月三一日までの事業年度に生じた欠損 金額を、本件事業年度の所得金額の計算上、損金の額に算入したものである(法人 税法五七条)。 また、法人税法二条一〇号に規定する同族会社は、同法六七条の規定により、各事 業年度の留保金額が留保控除額を超える場合には、その超える部分の金額に一定の 割合を乗じて計算した金額を各事業年度の所得金額に対する法人税の額に加算する こととされている。 訴外会社は右同族会社に該当するので、被控訴人は、本件更正処分後の留保所得金 額を基礎として法人税法六七条の規定に従つて留保金額に対する税額を算定したと ころ、別表(二)記載のとおりとなる。 被控訴人は、訴外会社が提出した確定申告書記載の所得金額等が被控訴人の調査し たところと異なつていたので、さきに主張したとおり本件更正処分及び過少申告加 算税賦課決定処分をしたが、その計算の根拠は、別表(三)記載のとおりである。 2 本件予備的請求については、被控訴人の本案前の抗弁が認められないとすれ ば、被控訴人は、その実体審理につき原審に差戻しを求めることなく、当審におい て実体審理されることに同意する。 第三 証拠(省略) ○
出典
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