審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成28(行ケ)10047
判決日2016-10-31
分類知的財産 / 実用新案
判決種別判決
判決文が挙げた条文実用新案法3条1項3号、実用新案法3条2項
当事者原告 有限会社公郷生命工学研究所

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,新規性及び進歩性判断(引用考案の認定,相違点の認定・判
- 1 -
断)の誤りである。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,平成19年3月22日,名称を「空気の電子化装置」とする考案(以下
「本件考案」という。)につき,実用新案登録出願をし(実願2007-2789号),
同年6月20日,設定登録(実用新案登録第3133388号)を受けた(請求項
の数2。甲44。以下「本件実用新案登録」という。)。
被告は,平成26年4月28日,本件考案の請求項1及び2に係る考案について
実用新案登録無効審判を請求した(甲27。無効2014-400004号。)。
特許庁は,平成28年1月15日,「実用新案登録第3133388号の請求項に
係る考案についての実用新案登録を無効とする。」との審決をし,その謄本は,同月
25日,原告に送達された。
2 本件考案の要旨
本件実用新案登録の請求項1及び2に記載された本件考案の要旨は,次のとおり
である(甲44。以下,これらの考案をそれぞれ「本件考案1」及び「本件考案2」
といい,本件実用新案登録の登録実用新案公報(甲44)記載の明細書及び図面を
併せて「本件明細書」という。)。
【請求項1】(本件考案1)
「 高電圧を流した放電針から電子を発生させる放電管の先端に電磁コイルを巻き
つけ,その中心部に空気を流し込むことで空気中の酸素分子を励起させることによ
って一重項酸素などの活性酸素種を生成させることができる空気の電子化装置。」
【請求項2】(本件考案2)
「 請求項1の構造において,電磁コイルから発生する熱を電磁コイルの筒(ボビ
ン)に流れる空気によって冷却するために,ボビンの材質を銅,アルミニウム,ス
ズ,真鍮,亜鉛,チタンなどの熱伝導性がよく,磁気を帯びない非磁性体金属で作
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った空気の電子化装置。」
3 審判における請求人(被告)の主張
本件考案1は,①甲1(特開2004-224671号公報)に記載された考案
(甲1考案)であるから,実用新案法3条1項3号に該当し,実用新案登録を受け
ることができない。また,②甲1考案並びに甲2及び3記載の周知技術に基づいて,
当業者がきわめて容易に考案をすることができたものであるから,実用新案法3条
2項の規定により,実用新案登録を受けることができない。
本件考案2は,甲1考案及び甲2~6記載の周知技術に基づいて,当業者がきわ
めて容易に考案をすることができたものであるから,実用新案法3条2項の規定に
より,実用新案登録を受けることができない。
4 審決の理由の要旨
(1) 本件考案1について
ア 甲1考案の認定
甲1には,次の考案(甲1考案)が記載されている。
「高電圧を流した針電極28から電子を発生させるイオン化室23の先端に『コ
イル18が巻かれたイオン回転室24』を

主文(判決文より)

1 特許庁が無効2014-400004号事件について平成28年1月
15日にした審決を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。