損害賠償等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和7(ネ)10055
判決日2026-01-26
分類知的財産 / 不正競争
判決種別判決
当事者控訴人 株式会社ザ・リラクス/被控訴人 株式会社アンドエスティHD被控訴人訴訟引受参加人株式会社アダスト

この事件の代理人

争点(判決文より)

本件の争点及び当事者の主張は、当審における控訴人の補充的主張並びに
被控訴人の補充的主張及び被控訴人訴訟引受参加人の主張を以下に補足する
ほか、原判決「事実及び理由」第2の2及び3(2頁~)に記載のとおりで
あるから、これを引用する。
【控訴人の補充的主張】
(1) 原告各商品と被告商品の各形態の実質的同一性の有無(争点1)につい
て
ア 需要者を基準に判断すれば、原告各商品と被告商品の形態が実質的に同
一であることは明らかである。
(ア) 原判決は、原告各商品と被告商品の共通点とされる形態のうち、以
下の①から③まで(番号ごとに、以下「特徴①」などといい、まとめ
て「本件共通点」という。)が、需要者の商品全体に対する印象に大き
な影響を与える事実を見落としている。
① ベースとなる生地の面積について通常のコートよりもかなり大きな
サイジングを行うことで、バストから裾にかけて全体的に膨らみの生
じる略Aラインのシルエット
② 裾から脇下までの非常に長いスリット(切れ目)を有するサイドベ
ンツスリット
③ 前身頃に5つの丸いスナップボタンが等間隔で取り付けられ、最上
部のボタンは襟元、最下部のボタンを腰部に配置されること
そして、両商品の形態が実質的に同一であることは、実際の需要者を
調査対象としたアンケート(以下「本件アンケート」という。)の調査
結果からも裏付けられる。控訴人は、一般消費者800人を対象として
本件アンケートを実施したところ、原告商品1及び原告商品2と被告商
品の形態について、回答者の8割以上がその類似性を肯定しており(Q
1)、その理由を記載する自由記述欄(Q2)でシルエット(特徴①)
等の類似性に言及している。
(イ) また、原判決は、相違点(後見頃の中心線の有無、前見頃のポケッ
トの有無、素材の違い、袖の形状、スタンドカラー状態で装着された
チンフラップの有無など。以下「本件相違点」という。)が需要者に与
える印象を過大評価しているが、本件アンケートの調査結果(Q3)
などを踏まえても、チンフラップの装着は通常の用法に従った使用と
はいえない。本件相違点は、需要者が通常の用法に従った使用に際し
て直ちに認識することができず、商品全体の印象を異なったものにす
るに至らないことは明らかである。
(ウ) さらに、控訴人が調査したところ、原告商品3が販売された時点で、
本件共通点の全てを兼ね備える同種商品は存在しなかった(甲30、
31。枝番を含む。以下同じ。)。同時点で販売されている同種商品に
存在しないこれらの形態は、需要者の商品全体に与える印象に大きな
影響を与えることは明らかである。
イ 仮に、原告各商品と被告商品の形態について需要者基準で判断した場合
に実質的に同一の形態でないとしても、創作者基準で判断した場合には
実質的に同一の形

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴人の被控訴人訴訟引受参加人に対する請求を棄
却する。
3 訴訟費用(当審における参加によって生じた費用を
含む。)は、第1、2審を通じて控訴人の負担とす
る。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。